歯ぎしり・食いしばり
- Q. 歯ぎしりを完全に止めることはできますか?
- A. 残念ながら、脳のメカニズムによるものも多く、完全にゼロにするのは難しいのが現状です。しかし、マウスピースで「破壊を防ぐ」ことと、機能療法で「頻度を減らす」ことは十分に可能です。
- Q. マウスピースは違和感があって眠れない気がします。
- A. 最初は違和感があるかもしれませんが、当院ではできるだけ薄く、かつ効果的な厚みを計算して作製します。多くの方は1週間程度で慣れ、「これがないと不安で眠れない」とおっしゃるようになります。
- Q. 市販のマウスピースではダメですか?
- A. 市販品はご自身の噛み合わせに合わせて作られていないため、逆に噛み合わせを悪くしたり、顎関節を痛めたりするリスクがあります。歯科医院で精密に調整されたものを使用することを強くお勧めします。
- Q. 保険で作れますか?費用はどのくらいですか?
- A. はい、基本的には保険診療で作製可能です。窓口負担は3割負担の方で、およそ3,000円〜5,000円程度(再診料等除く)です。
- Q. 歯ぎしりのせいで肩こりが治らないことはありますか?
- A. 大いにあります。食いしばる筋肉(咬筋や側頭筋)は肩や首の筋肉と繋がっています。マウスピースで筋肉の緊張を緩和することで、長年の肩こりが嘘のように軽くなったという患者さまもいらっしゃいます。
- Q. 子供の歯ぎしりもマウスピースが必要ですか?
- A. お子さまの場合、歯の生え変わりや顎の成長に伴う一時的なものであることが多く、基本的には様子を見ることが多いです。ただ、あまりにひどい場合は別の要因も考えられますので、一度フランクに見せに来てください。
- Q. マウスピースの手入れはどうすればいいですか?
- A. 朝起きたら外して、水洗いをしてください。熱湯は変形のおそれがあるので厳禁です。専用の洗浄剤を使うと、より清潔に保てます。
- Q. どのくらいの期間で作り直すべきですか?
- A. 歯ぎしりの強さにもよりますが、穴が開いたり、噛み合わせのバランスが崩れたりした時が替え時です。定期検診の際にお持ちいただければ、私がチェックして調整・作り替えの判断をします。
- Q. 歯ぎしりはストレスのせいですか?
- A. ストレスは大きな要因の一つと言われています。しかし、それ以外にも飲酒や喫煙、逆流性食道炎などが関係していることもあります。多角的な視点から一緒に原因を探りましょう。
- Q. 矯正中ですが、マウスピースは使えますか?
- A. 矯正装置の種類や段階によります。インビザラインなどのマウスピース矯正であれば、そのマウスピース自体がナイトガードの役割を果たすこともあります。担当医に相談しましょう。
歯が削れる、割れるその前に。無意識の「力」からお口を守る
「朝起きると、あごが疲れている」
「肩こりや頭痛がひどい」
「歯がすり減って短くなった気がする」
こうした症状に心当たりはありませんか?
近年特に増加していると感じるのが、この「歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)」によるトラブルです。
実は、歯を失う原因の多くは「むし歯」や「歯周病」だけでなく、この「過度な力」による破壊なのです。
当院では、単に対症療法を行うだけでなく、なぜその力がかかっているのかを解明し、マウスピースと機能療法の両面から、大切な歯を守るためのアプローチを行います。
歯ぎしり・食いしばりは「目に見えない破壊」
食事の時にかかる力は、せいぜい自分の体重程度ですが、就寝中の無意識な歯ぎしりでは、その数倍から10倍以上の負荷がかかると言われています。
長年の診療の中で、何もしていないのに歯が真っ二つに割れてしまった患者さまを何人も見てきました。
そのたびに、「もっと早く対策をしていれば…」と悔しい思いをしてきました。
こんなサイン、ありませんか?(セルフチェック)
歯の先端が平らにすり減っている
頬の内側や舌の縁に、歯の跡がついている
下あごの内側に、骨が盛り上がったようなコブ(骨隆起)がある
詰め物が頻繁に外れる、または壊れる
冷たいものがしみる(知覚過敏)
これらのサインは、お口からの「悲鳴」です。
放置すると、歯が折れるだけでなく、顎関節症や全身の不調を招く恐れがあります。
歯を「守る」対策:ナイトガード(マウスピース)
最も一般的で効果の高い対策が、就寝時に装着するナイトガード(マウスピース)です。
市販のマウスピースと当院で作るものの最大の違いは、「噛み合わせの精密な調整」にあります。
患者さま一人ひとりの顎の動きを分析し、最もあごの筋肉に負担がかからない位置で設計します。
歯の摩耗を防ぐ
上下の歯が直接こすれ合うのを防ぎ、身代わりにマウスピースが削れてくれます。
力を分散させる
特定の歯にだけ強い力がかかるのを防ぎ、歯の破折や詰め物の脱落を予防します。
顎関節を休ませる
噛み合わせの高さを適切に設定することで、あごの筋肉の緊張を和らげ、リラックスした状態で眠れるようサポートします。
「力」をコントロールする:お口の機能療法
マウスピースで「守る」と同時に、当院では「力を出さない」ようにするための機能療法にも力を入れています。
TCH(歯列接触癖)の改善アドバイス
人間は本来、安静にしている時は上下の歯の間にわずかな隙間(安静空隙)があるのが正常です。
しかし、仕事や家事に集中している時に無意識に歯を接触させてしまう癖(TCH)を持つ方が非常に多いです。
「歯を離す」という意識付けを、生活の中にどう取り入れるか。
私は患者さまとフランクにお話ししながら、その方に合ったリマインダーの方法などを一緒に考えます。
お口周りの筋肉のリラクゼーション
食いしばりによってガチガチに凝り固まった咀嚼筋(噛むための筋肉)をほぐすマッサージ法や、舌の正しい位置(スポット)の指導を行います。
これらを継続することで、マウスピースに頼り切らない、根本的な改善を目指します。
頑張りすぎているあなたへ
歯ぎしりや食いしばりをする方の多くは、日々の仕事や家事、育児を一生懸命頑張っている方です。
無意識のうちに、身体が「力」を出すことでストレスを発散しようとしているのかもしれません。
私は、皆さまの歯を物理的に守るだけでなく、この歯科医院が少しでもリラックスできる場所でありたいと思っています。
「最近、ちょっと疲れ気味かな」
「朝起きた時、あごが重いな」
そんな些細な感覚を大切にしてください。
35年の経験と最新の知見で、あなたの「大切な歯」を守ります。
よくある質問

